
コードを書いてもらったら動いたけど、詳細がよくわからない
AIを使って開発していると、こんなことありませんか?
プロンプトを投げてコードが出てくるのは便利だけれど、仕様がふんわりしたまま進んでしまう。
あとで「あれ、こういうものを作りたかったんだっけ?」となってしまっていないでしょうか?
そんな「行き当たりばったり開発」を変えようとしているのが、AWSが作ったAI IDE「Kiro」です。

あまりに可愛すぎて「Kiroくん」と呼んでます!
この記事では、そんなKiroくんをざっくり解説していきます。
AI IDEを探している方の参考になれば幸いです。
- Kiroとは何か──AWSが作ったエージェント型AI IDE
- Kiroを使い始める前に知っておきたい用語6つ
- KiroのインストールとAWSアカウントログイン手順
- Steering(ステアリング)でプロジェクトルールをKiroに覚えさせる初期設定
- MCPでGitHub・AWS・Slackと連携する設定方法
- Spec(仕様駆動開発)──要件定義から実装計画まで3つの文書をAIが自動生成
- Hooks(フック)でファイル保存・コミット時の自動処理を設定する
- Skills(スキル)で指示を再利用する──コミュニティ公開スキルのインポートも可能
- Claude Code・Cursorとの違い──Kiroが向いているのはどんな人か
- KiroはAWSの仕様駆動開発を手軽に試せるAI IDEだった
Kiroとは何か──AWSが作ったエージェント型AI IDE
KiroはAmazon Web Services(AWS)が開発した、AI搭載の統合開発環境(IDE)です。
VS Codeをベースに作られているため、見た目や操作感はVS Codeに近く、乗り換えのハードルは比較的低めではないでしょうか。
一般的なAIコーディングツールとの大きな違いは、「仕様駆動開発(Spec-Driven Development)」を中心に設計されている点です。
「とりあえず書いて直す」ではなく、
要件定義→設計→実装計画
という順番でAIと一緒に進める、という思想が根底にあります。
Kiroを使い始める前に知っておきたい用語6つ
Kiroを使い始めると、いくつか馴染みのない言葉が出てくるかもしれません。
最初に整理しておきましょう。
KiroのインストールとAWSアカウントログイン手順
kiro.dev にアクセスして、OS(Windows・macOS・Linux)に合ったインストーラーをダウンロードする。それだけです!
インストール自体はVS Codeと同じような感覚で進められます。
初回起動時には、ログイン方法の選択を求められます。
AWSアカウント、またはGoogleなどのソーシャルアカウントでログインが可能です。
普段AWSを使っている場合はAWSアカウント連携が便利ですが、どちらでも機能に差はないようです。
VS Codeをすでに使っている場合は、設定や拡張機能をそのままインポートすることができます。
「インポートする」を選ぶことで、慣れた環境がすぐ再現できるのは嬉しいですよね。
尚、料金はクレジット制です。
大雑把な計算ですが、短いコード補完は1クレジット未満、仕様書(Spec)の生成や複雑なタスクは数〜10クレジット以上を消費します。
嬉しいことに、無料枠が用意されているので、まずはそちらで試してから判断するのが良いでしょう。
Steering(ステアリング)でプロジェクトルールをKiroに覚えさせる初期設定
Kiroを使い始めたら、最初に設定しておきたいのがSteeringです。
プロジェクトの
などをAIに「覚えさせる」仕組みで、毎回同じ説明を繰り返す手間を省いてくれます。
設定ファイルは
.kiro/steering/フォルダに置きましょう。
なお、これらのファイルは何もしなければ作られません。
KiroのSteeringパネルを開き「Generate」を実行することで初めて生成されます。
まず最初に一度実行しておきましょう。
もしくは、Kiroにお願いするでも大丈夫です。
| ファイル名 | 内容 |
|---|---|
| product.md | 製品の目的・ターゲットユーザー・主要機能 |
| tech.md | 使用する技術スタック |
| structure.md | ディレクトリ構造・命名規則・アーキテクチャの判断 |
この3ファイルを最初に埋めておくだけで、AIが提案するコードの質がぐっと上がります。
といったプロジェクト固有のルールも自由に追加することが可能です。
MCPでGitHub・AWS・Slackと連携する設定方法
KiroはMCP(Model Context Protocol)に標準対応しています。
コマンドパレット(Mac: Cmd+Shift+P / Windows: Ctrl+Shift+P)で「MCP」と検索し、「Kiro: Open workspace MCP config (JSON)」を選ぶと設定ファイルが開きます。
あとはJSONに追加したいサーバーを記述するだけです。
設定ファイルの場所は
.kiro/settings/mcp.json(プロジェクト限定)か
~/.kiro/settings/mcp.json(全プロジェクト共通)の2種類があります。
MCPを入れることで、AIがコードを書くだけでなく、GitHubのPRを作ったりAWSのリソースを確認したりといった周辺作業まで担えるようになります。
例えば以下のようなMCがあります。
Spec(仕様駆動開発)──要件定義から実装計画まで3つの文書をAIが自動生成
KiroのSpec機能は、チャットに「こんなものを作りたい」と書くと、Kiroくんが以下の3つのドキュメントを順番に生成してくれます。
- requirements.md:要件定義(EARS形式)
- design.md:設計ドキュメント
- tasks.md:実装タスク一覧
タスク一覧ができたら、各タスクをAIに順番に実装させていきます。
「作りたいものはあるけど何から手をつければいいかわからない」というときに特に効果を発揮しそうです。
なお、Kiroにはもう一つ「Vibe(バイブ)」というモードがあります。
Specが「ちゃんと仕様を固めてから進める」モードなのに対し、Vibeは「とりあえず動くものを作りながら探っていく」モードです。
用途に応じて使い分ける用にしましょう。
Hooks(フック)でファイル保存・コミット時の自動処理を設定する
Hooksは、ファイルの保存や作成などのイベントをトリガーにして、決まった処理を自動実行する機能です。
設定は
.kiro/hooks.jsonに書きます。
たとえば、こんな使い方はどうでしょう?
フックには
の2種類があり、AIのツール呼び出しに割り込む形でも使えます。
繰り返し発生する作業を自動化するのに役立つ機能です。
Skills(スキル)で指示を再利用する──コミュニティ公開スキルのインポートも可能
Skillsは「再利用できるAIへの指示書」のような機能です。
よく使う指示や手順をスキルとしてパッケージ化しておき、必要なときに呼び出せます。
「このプロジェクトでコードレビューするときはこのルールで確認して」といった内容をスキルにしておくと、毎回同じ指示を書かずに済むで、時短になります。
Claude Code・Cursorとの違い──Kiroが向いているのはどんな人か
他のAI開発ツールと比較してみましょう。
| Kiro | Claude Code | Cursor | |
|---|---|---|---|
| 形態 | スタンドアロンIDE | CLI・エディタ拡張 | スタンドアロンIDE |
| 強み | 仕様駆動開発・Spec機能 | ターミナル操作・コードベース理解 | コード補完・高速編集 |
| ベース | VS Code | – | VS Code |
| 提供元 | AWS | Anthropic | Cursor社 |
Kiroは「最初から設計をちゃんとしたい」「仕様書と実装がずれていくのを防ぎたい」という人に向いています。
逆に、素早くコードを書きたいだけであれば、CursorやClaude Codeの方がテンポが合うかもしれません。
KiroはAWSの仕様駆動開発を手軽に試せるAI IDEだった
KiroはVS Code感覚で使えるエントリーポイントの低さと、Spec・Steering・Hooks・MCPという実用的な機能群を兼ね備えたAI IDEです。
「AIにコードを書かせる」の一歩先、「AIと一緒に設計から進める」という開発スタイルを試してみたい方に触ってみていただきたいです。
まずはkiro.devからインストールして、Steeringの設定とSpec機能の2つから試してみてはいかがでしょうか?
どちらも最初の10分で体験できます。

